恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
シャツをすっぽり首までだけ通した状態でぽかんとしていると、早く着ろと言わんばかりに手に持っていたペットボトルを取り上げられた。
こっちを見ないで残りの水を飲んでいる東屋さんの横顔は、とても涼しく見えるのだけど。
……き、昨日、あんなにいっぱいしたのに?
そんなすぐしたくなるものなのかな?
熱に溺れた一時が生々しく肌に蘇って私の頭まで熱くなり、慌ててシャツに両腕を通した。
身体は辛いのに、今本当に襲われたりしたら私絶対、拒否できない。
それくらい、幸せな時間だった。
私が服を着たのを確認すれば、彼がベッドに座っていた腰を少しこちらに近づけて上半身を傾け、軽いキスをする。
「腹減ってない? 何か食べれそう?」
幸せは朝になっても醒めてなかった。