恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「あっ!」
直後、胸の柔肌に吸い付く彼の唇に足をばたつかせて抗議した。
「やっ、ダメって、見えるっ」
「ちゃんと隠れるとこだよ」
「ほんとにっ?」
見れば確かに、いつもより際どい、というか。
水着でギリギリ隠れるところと。
「ぎ、ギリギリ過ぎますっ!」
「そう?」
「やー!」
「暴れんなって」
じたばた足掻く私の胸元に顔を埋め、犯行真っ最中の彼はクスクス笑って楽しそうだ。
「あっ、く、くすぐった、い!」
胸の敏感な先の、ほんの僅かにそれた場所に強く吸い付く。
「ん、んっ……、あ」
笑い声混じりのじゃれるような雰囲気に、甘い空気が漂い始め。
「……紗世」
際どい場所ばかりに口づける彼の、独占欲との葛藤の痕が、嬉しくて愛しい。