恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
頭がぐらぐらする。
気持ち悪くはないけど、重たくて重たくて瞼も開かない。
「一花さん、大丈夫?」
気遣わしげな、西原さんの声がする。
「糸井さん、飲ませ過ぎ」
「いや、だってあんまりすいすい飲むからつい……すみません」
あれ?
なんか風がひんやりして気持ちいい。
ざわざわしてる。
そういえば、さっき、お開きだとか外に出ろとか促された気がする。
足元がふらついて、膝がかくかくして上手く立てない。
あれ?
私どうやって立ってんの?
「飲ませたの俺だし! ちゃんと家まで俺が送りますから」
「じゃあ私もついてくわ」
「何行ってるんですか、西原さんは部長と一緒に帰らないと!」
腕を誰かにしっかりと、抱えられている。
「いいよ、さよは帰って。私がついてくから」
「柳原さんまで酷い。俺って信用ないんですか。大丈夫ですよ、家の大体の場所もさっき聞いたし」
え。
まじで?