恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
午後からは、東屋さんとではなく西原さんに資料作成を教わる時間の方が長かった。
東屋さんが外出せねばならず、多分まだ私は連れては行けないなと思ったのかもしれない。が。
西原さんも親切丁寧に教えてくれたので、そこは全然文句もはないのだけれど。
「さよさん、ありがとうございました。すみません、俺が本当はやらないといけないことを」
夕方、外出から戻った彼は真っ先に私と西原さんの傍に来た。
相変わらず彼は、ほわんほわんと西原さんに向けてだけ花を飛ばしている。
東屋さんの特徴に一点、加えておこう。
西原さんにだけ花が飛ぶ。
「別にいいよ。東屋くん外出だったんだし、初日から引っ張り回されたら一花さんも大変だろうしね」
いや多分、西原さんのその見解で間違いはないんだろうけども、なんだかそれプラス、西原さんとの接触増やしに協力させられているような気がちらりとしたのは気のせいかな。
朝の意味深な会話もあるし、もしかして二人は付き合っているのかな。
それとも、アプローチ中だとかそういうことか。