鬼社長の魅惑のボイス。

あのカイ様が社長!!?

まさかと思ったが
本当にそのまさかだった。

確かにカイ様に声が似ている。
似ているけど……。

「何で社長が声優を……?」

それが1番気になるところだ。
だって、社長としての立場があるのに。

すると社長は、台本をデスクに起きながら
「俺は、子供の頃から声優に憧れていた」
そう言ってきた。

「子供の頃から……?」

意外……。

「だが俺は、須藤グループの跡継ぎだ。
そのように英才教育を受けてきたし、両親も
猛反対された。
でも、夢をどうしても諦められなくて
両親の目を盗んで俺は、大学の他に専門学校に
通い声優としての道を選んだ」

「運よくオーディションで選ばれて
声優として活躍しているが
あくまでも『カイ』としてだ!
特に父親にバレたら無理やりでも
辞めさせられるからな。
顔を隠してやっているのもそのためだ」

社長の意外な過去を知る。
それは、衝撃を受けることばかりだった。

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