鬼社長の魅惑のボイス。
つ、疲れた……。
精神的に。
社長の馬鹿、馬鹿。
あんなの反則ものよ!!
思い出しただけでも
心臓かドキドキと高鳴っている。
名前まで呼ぶなんて……。
チラッとポスターを見る。
大好きなオーシャンのポスター。
このキャラにカイ様……じゃなくて
社長が声を吹き込んでいるのね?
どんな風に演じているのだろう。
今の鬼社長には、考えられない。
でも……あんな甘い声は、やっぱり反則だ。
キャラの抱き枕をギュッと握り締める。
声が聴きたい……。
居ても立っても居られなくなり
私は、ベッドから起き上がるとリモコンを持ち
テレビをつけた。
そして録画しておいたオーシャンを観る。
するとオーシャン・クラウドが
喋りだした。
いつものカイ様の声。
でも、頭の中では、
社長の顔が散らついて離れなかった。
不思議……大好きなカイ様なのに。
いつもと違って聴こえるなんて……。