鬼社長の魅惑のボイス。

「からかっている訳じゃない。
お前の反応を見て楽しんでいるだけだ」

余計たちが悪いです……。

「しかしお前……本当に耳元が弱いな。
ちょっと囁いただけだぞ?」
そう言いながらもクスクスと笑う社長。

うぅっ……完全に面白いがっている。

「それは、カイ様ボイスでやるからです……」
自分でも恥ずかしくなってくる。

本人に向かって言うのだから。

「はぁっ?俺のボイスが何だって?
もう少しハッキリ言わないと分からんだろ」
社長は、そう言いながらもまた近付いてくる。

か、顔が近い……。
また耳元で囁かれる……と思い
余計心臓がドキドキと高鳴りだす。

「顔が赤いぞ?」

「だ、だって……」

や、やめて……心臓がもたない。
あまりの急接近と囁かれると思い
思わずギュッと目をつぶってしまう。

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