鬼社長の魅惑のボイス。
お互いに何も着ていない。
しかも知らない部屋だし。
ま、まさか……私、社長と寝ちゃったの!?
慌てて自分のしたことを整理させる。
すると記憶が蘇ってくる。
恥ずかしいところまで……。
ま、間違いない。
私は、社長と寝てしまったらしい。
どうしょう……秘書のくせに
社長と関係を持ってしまっていいのだろうか。
いや、それ以前に私は、社長のことが
好きなのだろうか?
わ、分からない……。
確かにカイ様は、この声なら抱かれでもいいと
思えるほどの理想のイケボだ。
だが、社長は……いつも厳しくて
怒ってばかりの鬼社長と言われている人物だ?
それに……私をからかってばかりだし。
「きっと……気まぐれよ」
「誰が気まぐれ……だって?」
ゾクッ!!
「うっきゃああっ~!!?」
耳元でカイ様ボイスを囁かれて
思わず悲鳴をあげる。