好きになっていいですか?
『おはよ〜』
口にした言葉はクラスの全員に届き、「おは。」とか、「はよ。」とか、「おはよ〜」などが聞こえた。
「おはよう。藤本さん!」
『おはy...はっ?なんで君がここにいんの?』
私は彼がいることに驚きを隠せない。
「だって、僕のクラスここだよ?」
(全然気にもとめなかったから知らなかった。まぁ、関わらなければ問題は無いはず...)
『あっそ。私には一切話しかけんな。』
「えっ?それは無理かな?だって君が昨日言ったんじゃん。自分のこと好きにならない子を好きになればって。」
自分が言った言葉を思い出す。
《じゃあ、自分のこと好きにならない子を見つけて好きになるとか...》
『最悪。で、私ってこと?』
彼はニコッと私に微笑み
「そ〜だけど。」
と答えた。
『意味がわからん。言った言葉に責任を持てと?はっ!バカバカしい。』
私は構わず自分の席に座り机にうつ伏せになった。
『寝るから話しかけないで。あと起こさないで。静かにして。』
私の冷たさにもう話しかけて来ないということを信じ、私は深い眠り?いや、浅い眠りについた。