好きになっていいですか?
今日はアイツと映画を見に行く。
クラスの皆の目の前で誘ってきたので、クラスにいる友達が私の服装などを考えてくれた。
(まぁ、別にどんな服でもいいと思うんだけど。一応聞いとかなきゃ怖いし。)
「藤本さん!おまたせ!まった?」
『ううん。今来たとこ。』
これも言えと言われた。
私は友達に教えて貰った通りにする。
「よかったぁ〜。」
『早く行こ。ここ人が多い。』
多くて賑やかなのはいいけど、私は静かなのを好む。
「でもまだ時間あるし、ちょっとそこら辺歩こっか。」
『それもそうだね。』
普通の人から見ればカップルに見えるが、実際私たちの会話は素っ気ない感じがする。
(いや、私が素っ気ないのか。)
「そう言えば藤本さん今日、可愛いね。いつもと違う。」
何故か彼は顔を赤くして言った。
(熱でもあるのか?)
『ありがと。鷹西くんもかっこいいね(棒読み)』
「ははっ...名前呼んでくれるのはいいけど、棒読み辞めてよ(苦笑)」
『仕方がない。言ったことないし、褒めるとこ見つかんないから適当に言っただけだから。』
私は今日に限ってらしくもないことを言ったのかもしれない。