【短】恋がはじまるそのときは、


小さな頃は常に優にぃにひっつきまわって、何度『優のひっつき虫』って言われたことか。


いや、今もか。


「優にぃ!」


わたしと目が会うと、優にぃは、にこっと目尻を下げて微笑む。


その優しい笑顔に、わたしの胸がドキッと高鳴る。


「ゆーにぃー大好き!」


飛びつくように走ってその腕にまとわりつくと、優にぃはまた笑う。


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