だからそれは、愛じゃない。
それに避けられたから、嫌われたからといって、好きな人を変えるなんてできるワケない。
俺の好きな人は朱里だけなんだ。朱里の代わりなんていないんだ………
***
明日が受験だと言うのに、『和谷くん元気ー?』良太が久しぶりにLINEをくれた。
きっと俺を心配してくれてたんだろう。
『うん、元気。受験、頑張れよ』
心配かけないようにと短文を送った。………にも関わらず、何故か電話がかかってきた。
――いや、いくらなんでも電話なんてしてる場合じゃないだろ!! 明日、受験だろ!!