だからそれは、愛じゃない。




 ……………イヤだ。会いたくない。体が震えてどうしようもない。でも、『既読』にしてしまった以上出て行かないワケにはいかなかった。



 あまり長々話すのはやめよう。


 理由つけてすぐ帰ってこよう。
 そう決めて、私はゆっくりと玄関を開けた。


 ……………………本当に、鶴橋くんがいた。
 私の家の前に座っていた。


 ……鶴橋くん学校は??
 今まだお昼の3時だから、授業中のはずだよね??


 …………学校、早退して来たんだろうか。


 私に気づいた鶴橋くんは『朱里!!』と、私の名前を呼びながら焦るように近寄ってきた。


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