だからそれは、愛じゃない。
祐樹はスマホの機能にメモってたのか、『あっ!』と声を出し、
「大会とか大きいモノじゃないけど、1カ月後、他校と練習試合ならある」
『その日なら……』と教えてくれた。
…………練習試合。
「それって勝てば違う高校とも、もう一試合したりするの??」
何時に終わるのか分からないなら、鶴橋くんと鉢合わせるのは厳しくなるかもしれない。
「いや、その高校だけ。1試合だけ試合したら、その後は残りたい人は自由にバスケするっていうスタイルらしい。朱里がこの日でよければ、俺と良太は全然大丈夫だけど」
『試合内容で多少終わる時間は異なるだろうけど、そんな力量差がある高校じゃないし、予定してる時間に終わってくれるだろ』と言う祐樹に頷く。
「でも練習試合まであと一カ月もあるな………」
一カ月だけなら耐えられる。
今までの4ヶ月に比べたら、たった一カ月くらいどうって事ない。