だからそれは、愛じゃない。
溢れ出す涙を拭い、鶴橋くんに集合時間と集合場所を確認して私は家を出た。
祐樹の試合の応援は最近全然行けてなかった事もあり、少しだけ暗かった気持ちがまぎれた。
学校の体育館に着くと、2階に椅子が設置されており、ゆっくりとイスに座る。
他校の人たちもいたけど、祐樹と良太くんを見つけるのは簡単だった。
マネージャーをしている高城さんを見つけ出す事はもっと簡単で、目が合い、手を振り返してくれた。
それだけで楽しかった。
たったそれだけだけど、今笑い会えてる事に幸せを感じる事ができた。
幸せに入り浸ったのも束の間、練習試合が始まった。
試合は終始本当に接戦で。
結果はあと少しの所で負けてしまったけど、祐樹が楽しそうにバスケをしている所を見れて、私も心から楽しむことができた。