だからそれは、愛じゃない。
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放課後、私は鶴橋くんと帰る約束をしていた為、急いで鞄に教科書を入れていた。
その時、
「朱里、今日飯食いに来て良い?? 親が仕事で遅くなるみたいでさ」
祐樹がいつものようにお願いしてきた。
祐樹の両親は共働きで、お母さんもお父さんも仕事が遅かったりする。だから、ご飯を家で食べる事が多い。これもいつもの日常だった。
「うん! 大丈夫だよ! お母さんに言っとくね!」
――私にとっては……イヤ、私達にとっては普通の、当たり前の出来事だった。