【中編】彼女様は甘い味。




その蓮先輩の表情の曇りが何を表してるか、なんてことあたしには分かりませんが…


どうやら少しばかり深刻そうな感じもしないでもないですね、なんて。



「理由はよく知らねぇけど…アイツ、
女とそういう雰囲気になると一気に豹変する癖があんだよ

京也とかはきっと周りが女ばっかで育ったのが原因だとかほざいてたけどよ…って、聞いてんの?」






そういうふんいき?



…??


何ですか、それ。



大体このての話しは奏音が理解するには難しい。

ましてや“二重人格疑惑”だけでも理解しがたい問題だというのに、


雰囲気も何もない、と思われる。



「…どういう、意味なんでしょうか」


頭の中がごちゃごちゃになってしまって、いまいちこう…分からないといいますか、?


そもそもみなさんのお話は、たまによくわからない時があります。




「…あ、お前に話しても、無駄か」


すると返ってきたのはこんな言葉で、



「何ですか、それ!?」


お、おかしいじゃないですか!こんなの…

話して下さっても、いいのに。



※まだ早いと思います。




「とにかくまー…

愁とはあんまり二人っきりになんな、お前はそれだけ注意してればいいから」



あ、…勝手に話しをまとめてます。



「あたしだけ、仲間外れです」

「別にそんなんじゃねぇだろ?」


少し困ったような、面倒くさそうな顔をして先輩は今まで座っていた椅子から立ち上がり、

グーンと背筋を伸ばしました。


そしてアクビも一つ。



…それより相手にされてませんね、あたし。




「今日どーすっかな…」


急に前で腕を組み何かを考えている先輩。



「どーするって…、何かなされるんですか?」


「は?

今日どーやって寝るかだよ!!お前馬鹿か?」



で、出ました。


先輩の見下し攻撃。




そんな攻撃があるかは謎だが…


< 132 / 189 >

この作品をシェア

pagetop