【中編】彼女様は甘い味。
大体何故こんなことになってしまったのでしょうか…
詳細は不明ですが。
つい数分前まではとてつもなく幸せの中にあたし達は居たはずなのです。
しかしその幸せの雰囲気を醸し出すあたし達のまさにダイレクトな間に突然“問題”が舞い降りた…落ちてきた。わけです。
「それより何よこのちんちくりん!!」
さっきあたしがしたのと同じようにグッと指先を向けられる…あたし。
確か前にもこの子に“ちんちくりん”って…
「ちんちくりんってなんだよ!」
つかさず反論するのは蓮二。
しかし…
「蓮二くんの趣味ってこんなのだったの!?…あたしよりも年下に見えるのは気のせい?ていうか何この顔!!人形?幼児??
…ていうかあたしと温度差を感じるんだけど!!」
「は…はぁ、」
言いたい放題言われて何も言い返すことが出来なくなったあたし。
そんなあたしと京香さんを見て蓮先輩も何だか困ったような感じで…というか呆れに呆れてしまって疲れ切っているような感じでした。
それよりも。まるで初めて蓮先輩に会ったぐらいの頃に言われ続けた言葉にピッタリと一致するような気もしないでもない。
そんな気もして更にあたしはガックリと肩を下げた。
そして新たな疑問…
温度差とは何でしょうか?
と、すぐにあたしの脳裏に浮かんだこの言葉はすぐに言葉に変わり質問という形になってしまう。
「温度差…とは?」
すると、すっごく嫌そうなお顔をされて。
「アンタとあ・た・し!!!」
と交互に人差し指であたしとご自分を指差して、また嫌そうなお顔をされまして…