【中編】彼女様は甘い味。




というよりも。


この開展の速さに驚き気味なのはあたしだけでしょうか…



「な!…何でお前がここにいんだよっ!!」


眉を八の字とは逆にして、驚きと不服な気持ちが入り交じったような顔をされると、

蓮先輩は側にいた京香さんをそっちのけで隼人くんの目の前まで来て、


「お前…死にたくて来たのか?」

と低く囁きました。



そんな先輩に何故かあたしが恐怖心を抱いてしまいまして…はい。


「いいえ」

「はぁ?」



シラッとした感じで隼人くんは答えると、
前みたいに蓮先輩を前に怖じ気付くこともなく…淡々とした様子でした。



…怖く、ないんですかね?

なんて思ってみたり…



「あたしは蓮二くんが好きでしょー??

で…この人はそのちんちくりんが好きだから…丁度良いんじゃないっ!?」



ま、またちんちくりん…


一応はあたしのが年上なんですけど、ね。



…見えないですか?



※見えない…ですね。




京香さんはとても嬉しそうにそう言うと、ギュゥッとしがみつくように先輩の腕に絡みつきました…!!


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