【中編】彼女様は甘い味。
だ、だって!!あんな淫らな行為をこんな公共の面前でするなんて…
それに蓮先輩だって…居たのに。
最低です!悪党ですっ!!!極悪非道ですよぉ!
「あ…っ、あんた大丈夫っっ!?!?何か凄い意識飛んでたけど…」
「……あ、うん」
頬を抑えたまま隼人はゆっくりと立ち上がると、少しばかりフラッとしながらも側にあったベンチに深く腰を下ろすと、
「はは、ははは…っ」
何故か一人で笑いだす隼人。
そんな彼に三人の目も点になる。
「お前…そんなにショックだったのか?」
まさに同情の眼差し全開で隼人を見る蓮二。
というか彼に掛けてあげられる言葉は今、こんな感じものしか無いのではないだろうか…??
「はぁ…?
何で俺がショックなわけ?意味分からないんですけど~」
「ヤバくない…?」
と腕を組みながらあたしに視線を送る京香さん、
…えっ!?これってもしかしたらもしかして。あたしの責任になってしまったりしなかったりしちゃったりしなかったりしちゃったりするんですか!?!?
※分かりにくい。
「あたしのせい…ですか?」
あらあら泣きそうな顔をして奏音は言う。
「ちげぇーちげぇーっ!
コイツが奏音に手出そうとすっから悪ぃんだよ」
と蓮二は断固としてそこ等辺の意志を曲げる気は無いらしい。
でも言っている事は正論だと思う。
「つーか何でお前等。俺等がここに居るの知ってたわけ?」
何故突然話が飛んでいってしまったのかは不明ですけれども。
蓮先輩がそう口にした途端に二人の眉毛はピクッと過剰な反応するように動きを見せて、これは何かを隠しているんじゃないか…とこのあたしでも分かるような、気もしまして。
というか、この瞬間あたしの罪は流されてしまったのでは…??
なんてちょっと調子の良いことを珍しく考えている奏音。