【中編】彼女様は甘い味。
コイツとは幼馴染、に近い関係。
…だから、何かと面倒なことが多いんだよ、本当。
「…言っちゃたもんね?“お前といると苛々すんだよ~”って」
う゛…
「ちげぇーよ、“苛々する”って言ったの、」
俺がそう言うと『細かい事はいいじゃん』とか言ってバシバシ肩を叩きまくる、
こういうのを止めろって言ってんだよ…
…でも実際問題、
何かムカついたんだよ。苛々したんだよっ。
「…嫉妬、ですか?」
「は、…はぁぁぁっ!?!?
…ばっかじゃねぇの?」
俺が?…嫉妬?
あっりえねぇ~っ、…馬鹿か。
「あれは嫉妬だね、…つかさぁ、奏音ちゃん?
…あの、何か前に蓮が卵ぶっ掛けられたとか言ってた隼人、くんだっけ…、その男と何かあったらしいよ?」
…?
「何だよ、それ…」
面白がるように、怒ってる~っ!!なんて心の中で思いながら、話を続ける京也。
それも知らずに真剣な表情に変わる蓮二。
「…詳しくは知らないけど、?
すっごいアタックをうけてるとか…、何だとか」
「はぁ?アタック…?」
アタック、?
…そこまで頭が良いわけじゃない蓮二は、京也の言う“アタック”の意味がよく分からないらしい。