【中編】彼女様は甘い味。
何なんだ、?
…自分自身、よく分かってねぇ感じ。
…大体アイツも、何なんだよっ!
勝手に寄って来やがったと思えば、勝手にあれぐらいでどっか行きやがる。
と、自己中心的な考えしか出来ない蓮二。
「…次の授業、どーすんの?」
そんな京也の声を聞いて『出ない』と一言だけ残すと、そのまま教室を後にした。
「…ったく、
どいつもコイツも…」
ボソッと呟いたそんな声は誰にも届くことはない。
いかにも苛々してます。…って言ってるようなオーラ全開でズカズカと歩いていく。
…ある場所に向かって。
─バンッ!
この学校で、一番どこよりも空に近い場所。
どこよりも心地好い風が吹く場所。
そしていつものお気に入りの場所に行くと、仰向けに寝っ転がる。
…そのまま目を瞑り。
大きく深呼吸。
「あ゙ぁ゙ーーーっ!!」
…何故か叫び出した蓮二。