【中編】彼女様は甘い味。
「止めてくださいっ!…離してください〜」
動きが止まって約10秒。
再び奏音はジタバタして足掻きだす。
「いーからっ!
…良い子にしてよー、」
「…ちょっ!?…駄目ですー!!!!」
あ゙ーっ、
本当にもう!
何なんですかぁ…っ!?!?
…もしこのまま、このまま…
─バンッ!
…あ、…っ
「…あっれー!?
今日は何だか、可愛い子が来ているみたいだねぇ…」
聞き覚えのある、声。
「…連れてくるの、大変だったんですからねー」
恵ちゃんはそう言うと、あたしを床に降ろした。
…いや、落とされました。
それより葛木先輩と恵ちゃんはいつから仲良くなったんでしょうか…?
…それより、何で恵ちゃんがDevilの皆さんと顔馴染みに?
あ、あたしが頼んだんでしたっけ…、
代わりに行ってほしいって。