【中編】彼女様は甘い味。




黙れと言われたから黙ったのに、そうでは無いと言われてしまい。


…頭の中がクルクルします…。




「もっと頭使えよ、本当に…」


本日、いったい何度目になるのでしょうか…?

この先輩の大きなため息。



「すみません…、です」

またもや謝罪。



「謝んな、マジでもう分かったから…」


苦笑いの蓮二はそう言うと、さっき自分が座っていた椅子に奏音を座らせる。


それに対してペコリとお辞儀をしておく、奏音。




またさっきみたいな謝罪の嵐を聞きたく、無いんだろうと思われる…



「…お前、その…

何で来なかったんだよ、練習とか」


あ、…また視線を外されました。



…癖?

ですかね、?



「…あっ、はい!

それは…、ですねぇ…」


説明しようとした瞬間に思い出す最近のこと、



い…、言えない、

隼人くんと色々あったなんて言えませーんっ!!



心の中でそう叫ぶ。


…しかし、




「卵糞野郎、」



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