【中編】彼女様は甘い味。




なんなの、?

…何が、『なんなの?』なのですか…?


若干、話がややこしい。




「…何が、ですか?」


「何がじゃねぇだろ…

…お前の言ってること、大問題じゃねぇの?」



大問題…?

あたし、そんな大変なこと言いましたか??



…そんな、こと…



あ、


※回想中。




「……っ。」


みるみる紅潮する奏音の頬。



大体どうしてあんなことを…?


へ、?

…本当にあたしがあんな言葉発したんでしょうかっ!?



発しました。





「どうしましょう…どうしましょう…!」


急にあたふたすると座っていた椅子から急に立ち上がる奏音。



…とにかく、“逃げる”


が、適切な判断だと…、思われるのですが、



そう勝手な判断をして思い切り走り出そうとした瞬間…



「…っ!!」




カーディガンが椅子に引っ掛かって…っ?!



頭の中での状況確認も虚しく…、



「あ…っ」


そのまま視界は移動しバランスを崩す、




…ドタッという音と共に床にへばりついている不審物体。



…なんてベタな。



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