コバルトブルーの誘惑
部屋でシャワーを浴びて着替えてリビングに行くと、
寝癖の付いた嶺緒が欠伸をしながら、紅茶を淹れていた。
「身体があちこち痛い。やっぱり、舞をダブルベッドに運べば良かったな。」と首を揉んでいる。
「私だけ、ソファーに寝せておけば良かったのに…」
「だって、せっかく僕の上で寝かせたのにもったいないじゃないか。
いいんだ。懐かしい舞の匂いも、柔らかい身体もゆっくり味わえたし…」
「…エッチ。」
「舞、一緒にいる時寝ちゃったら、次はベッドに運ぶからね。」と言いながら、紅茶の入ったカップを渡してくれる。
「勝手に決めないでください。」と言いながら紅茶をひと口飲み、
「…うーん。せっかく美味しい紅茶なのに、カップが少し厚いから…勿体無いね。
やっぱり、薄いカップが唇に当てた時紅茶が美味しい気がするけど…」と私が言うと、
「僕もそう思う。…家では『ブルーローズ』のカップを使ってるんだ。」
「ああ、『アンダーソン』のブルーローズシリーズ?」
『アンダーソン』はイギリスの有名な高級洋食器ブランドだ。
よくデパートの食器売り場にブースが設けられている。
ブルーローズシリーズは白い食器に青いバラが描かれていて、
日本でも人気があり、私も友人の結婚のお祝いにカップを贈った事がある。
アンダーソンという名前はバラの品種の名前でもあるらしく、
トレードマークのバラの花びらの刻印がどのカップやお皿の裏に刻んであるのが特徴だ。
「そう、『アンダーソン』の。
アンダーソンってイギリスじゃ、よくある名前だよね。」と嶺緒はくすんと笑い、
「今度、新しい青いバラの模様も出るらしいよ。舞にプレゼントしよう。」とニッコリした。
へー。
それはどうも。とその時はスルーしたけれど…
寝癖の付いた嶺緒が欠伸をしながら、紅茶を淹れていた。
「身体があちこち痛い。やっぱり、舞をダブルベッドに運べば良かったな。」と首を揉んでいる。
「私だけ、ソファーに寝せておけば良かったのに…」
「だって、せっかく僕の上で寝かせたのにもったいないじゃないか。
いいんだ。懐かしい舞の匂いも、柔らかい身体もゆっくり味わえたし…」
「…エッチ。」
「舞、一緒にいる時寝ちゃったら、次はベッドに運ぶからね。」と言いながら、紅茶の入ったカップを渡してくれる。
「勝手に決めないでください。」と言いながら紅茶をひと口飲み、
「…うーん。せっかく美味しい紅茶なのに、カップが少し厚いから…勿体無いね。
やっぱり、薄いカップが唇に当てた時紅茶が美味しい気がするけど…」と私が言うと、
「僕もそう思う。…家では『ブルーローズ』のカップを使ってるんだ。」
「ああ、『アンダーソン』のブルーローズシリーズ?」
『アンダーソン』はイギリスの有名な高級洋食器ブランドだ。
よくデパートの食器売り場にブースが設けられている。
ブルーローズシリーズは白い食器に青いバラが描かれていて、
日本でも人気があり、私も友人の結婚のお祝いにカップを贈った事がある。
アンダーソンという名前はバラの品種の名前でもあるらしく、
トレードマークのバラの花びらの刻印がどのカップやお皿の裏に刻んであるのが特徴だ。
「そう、『アンダーソン』の。
アンダーソンってイギリスじゃ、よくある名前だよね。」と嶺緒はくすんと笑い、
「今度、新しい青いバラの模様も出るらしいよ。舞にプレゼントしよう。」とニッコリした。
へー。
それはどうも。とその時はスルーしたけれど…