二人だけの秘密
第四章 二人だけの世界
*
『10月6日《金》午後6時38分』
ーーーーーー秋休みーーーーーー。
「………」
美希さんと二人だけの世界も、もう少しで終わろうとしていた。
「………」
僕の隣に座っている彼女は、秋を彩る真っ赤な鴨川の紅葉に見とれている。
辺りが暗くなりつつある秋の夕暮れ時の時間帯に、血のように赤い紅葉が人々の心を奪う。時間帯のせいもあってか、鴨川には手を握りしめているカップルが多い。
涼しい秋風に木々が揺れる音と、川の流れる音が僕の耳に大きく聞こえる。それと、自分の心臓の鼓動がいつも以上に大きく聞こえる。
「あの、僕。君のことが………」
ーーーーーー今から、4日前ーーーーーー。
『10月6日《金》午後6時38分』
ーーーーーー秋休みーーーーーー。
「………」
美希さんと二人だけの世界も、もう少しで終わろうとしていた。
「………」
僕の隣に座っている彼女は、秋を彩る真っ赤な鴨川の紅葉に見とれている。
辺りが暗くなりつつある秋の夕暮れ時の時間帯に、血のように赤い紅葉が人々の心を奪う。時間帯のせいもあってか、鴨川には手を握りしめているカップルが多い。
涼しい秋風に木々が揺れる音と、川の流れる音が僕の耳に大きく聞こえる。それと、自分の心臓の鼓動がいつも以上に大きく聞こえる。
「あの、僕。君のことが………」
ーーーーーー今から、4日前ーーーーーー。