二人だけの秘密
「友梨、ずっとお前のことが好きだった。美希よりも、お前が好きだった」

突然、裕也が友梨のことを抱きしめた。

「うれしい。私、その言葉をずっと待ってたんだよ」

友梨の瞳から、一気にうれし涙がこぼれた。

「美希とは幼馴染だっただけで、好きではなかったんだ。告白されても、断ろうと思ってたんだ………」

「私も、裕也のことが好き。ずっと、好きだった。告白したかったけど、美希がいたからできなかったの」

友梨は顔を赤くし、潤んだ瞳で裕也を見つめる。

「じゃ。この恋は未来にバレないように、二人だけの秘密だな」

「うん」

そう言って裕也は、また友梨を優しく抱きしめた」

「……」

僕は友だちに裏切られた気分のまま、家に帰った。
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