二人だけの秘密
*
『3月22日《土》午前2時13分』
「彼女のいないこんな人生、どうでもいい。生きていても、楽しくない。死にたい………」
終わりの見えない辛くて長い人生。誰に言うことでもなく、僕は、夜空に向かって呟いた。
長くて辛い人生と似てるように、終わりのない夜空は満天の星空が広がっていた。
「今日に限って、夜空はムカつくほどきれいだな……」
ふっと鼻を鳴らし、僕は小言を漏らした。
自分の人生と似ても似つかないきれいな夜空に嫉妬心がこみ上げ、今の自分にはなにもかもうらやましく感じる。
「自殺するこの日ぐらい、僕の人生そっくりな大雨だったらいいのになぁ………」
そう言って僕は、二階建ての屋根から地面を見下ろした。
高さは8メートルから10メートルぐらいあったが、生きる気力を失った今の自分は、死ぬ恐怖を感じなかった。
「美希さん、今から僕もそっちに逝くよ」
大好きだった彼女の名前を最後に口にして、僕は足がすくむ高さの屋根から飛び降りた。
ーーーーーードスンーーーーーー
『3月22日《土》午前2時13分』
「彼女のいないこんな人生、どうでもいい。生きていても、楽しくない。死にたい………」
終わりの見えない辛くて長い人生。誰に言うことでもなく、僕は、夜空に向かって呟いた。
長くて辛い人生と似てるように、終わりのない夜空は満天の星空が広がっていた。
「今日に限って、夜空はムカつくほどきれいだな……」
ふっと鼻を鳴らし、僕は小言を漏らした。
自分の人生と似ても似つかないきれいな夜空に嫉妬心がこみ上げ、今の自分にはなにもかもうらやましく感じる。
「自殺するこの日ぐらい、僕の人生そっくりな大雨だったらいいのになぁ………」
そう言って僕は、二階建ての屋根から地面を見下ろした。
高さは8メートルから10メートルぐらいあったが、生きる気力を失った今の自分は、死ぬ恐怖を感じなかった。
「美希さん、今から僕もそっちに逝くよ」
大好きだった彼女の名前を最後に口にして、僕は足がすくむ高さの屋根から飛び降りた。
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