二人だけの秘密
ーーーーーー最近、SNSとかで人の悪口を匿名で書き込める時代になったからなぁ。
どんどん日本が情報化社会となって便利になっていくのありがたいと思っているが、その反面、知られたくない情報を他人に知られるのは恐怖に感じる。
「未来、忘れ物。療育手帳」
重い足取りで家から出ようとしたとき、母が僕の療育手帳を無理やり渡した。
「これは、いらない」
「時間がないときに、文句言わない」
僕の想いは聞き入れてもらえず、半ば強引に療育手帳を手に渡す。
「これがあれば市バスが無料で乗れるの。日本という国は、未来のような弱者を助けてくれてるの。だから、療育手帳を持って行きなさい」
「未来、持っていけ。うだうだ文句ばっかり言うてんと、療育手帳持っていけ。バスも無料で乗れるし、何が不満やねん」
僕と母の会話に、父が割って入った。
「別に………」
僕は、療育手帳をポケットにしまった。
どんどん日本が情報化社会となって便利になっていくのありがたいと思っているが、その反面、知られたくない情報を他人に知られるのは恐怖に感じる。
「未来、忘れ物。療育手帳」
重い足取りで家から出ようとしたとき、母が僕の療育手帳を無理やり渡した。
「これは、いらない」
「時間がないときに、文句言わない」
僕の想いは聞き入れてもらえず、半ば強引に療育手帳を手に渡す。
「これがあれば市バスが無料で乗れるの。日本という国は、未来のような弱者を助けてくれてるの。だから、療育手帳を持って行きなさい」
「未来、持っていけ。うだうだ文句ばっかり言うてんと、療育手帳持っていけ。バスも無料で乗れるし、何が不満やねん」
僕と母の会話に、父が割って入った。
「別に………」
僕は、療育手帳をポケットにしまった。