二人だけの秘密
雨粒が、アスファルトの上を叩く。

「やっぱり、降ってきたか………」

京都の繁華街、四条河原町に着くと、空から激しい雨が降り出した。道路を走る無数の車は、ワイパーを動かしている。
アーケードの中を歩く人々の手には、傘が握られていた。

「………」

僕はアーケードの中を歩き、美希さんが働いてる店に向かった。
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