二人だけの秘密
第三章 爆サイ
*
『8月1日《火》午前10時37分』
春が過ぎて、暑い夏を迎えていた。高校も夏休みの真っ最中で、家の中にいても蒸し風呂に入っているような暑さを感じる。
「美希さん………」
美希さんとは、もうほとんど会ってない。学校にも最近ほとんど姿を見せなくなったし、仕事にも出勤している様子は見られなかった。学校の担任の佐藤先生は、『しばらく佐伯さんはお休みする』とみんなに報告しただけ。
「美希さん、なにやってるんだろうなぁ?」
六畳から八畳ぐらいの二階にある、自分の寝室。僕はそこから窓を全開に開け、空と広々とした庭を見た。蝉の鳴き声があちこちからうるさく聞こえ、うだるような暑さが続いている。
「生きてるって、つまらないなぁ………」
今の僕は、本当にそう思っていた。美希さんと会えない日々は、もはや生きている感覚すらない。
「クッ」
僕は全開に開けた窓を閉め、ベッドに横たわった。そして、クーラーを付けた。
エアコンから冷たい風がすぐに出て、狭い寝室全体を冷やしてくれる。体に流れていた汗もすぐに止まり、涼しすぎるぐらいだ。
『8月1日《火》午前10時37分』
春が過ぎて、暑い夏を迎えていた。高校も夏休みの真っ最中で、家の中にいても蒸し風呂に入っているような暑さを感じる。
「美希さん………」
美希さんとは、もうほとんど会ってない。学校にも最近ほとんど姿を見せなくなったし、仕事にも出勤している様子は見られなかった。学校の担任の佐藤先生は、『しばらく佐伯さんはお休みする』とみんなに報告しただけ。
「美希さん、なにやってるんだろうなぁ?」
六畳から八畳ぐらいの二階にある、自分の寝室。僕はそこから窓を全開に開け、空と広々とした庭を見た。蝉の鳴き声があちこちからうるさく聞こえ、うだるような暑さが続いている。
「生きてるって、つまらないなぁ………」
今の僕は、本当にそう思っていた。美希さんと会えない日々は、もはや生きている感覚すらない。
「クッ」
僕は全開に開けた窓を閉め、ベッドに横たわった。そして、クーラーを付けた。
エアコンから冷たい風がすぐに出て、狭い寝室全体を冷やしてくれる。体に流れていた汗もすぐに止まり、涼しすぎるぐらいだ。