君が好きと書いたのは放課後のこと

そうこう考えてる内にいつの間にか終業式は終わっていた。
唯一覚えているのは転任してしまう先生の話とカツラのずれた校長先生の顔だけ。

どうしよう。本当に終わってしまった。
私まだ何も千広に想いを言えてない。
けどもう、終業式まで延ばしたから神様がもう諦めなさいって言ってるのかな。

「真子、2音行こ早くしないとカップルの溜まり場にされちゃうから先に場所確保するよ!!」

「うー…ん今行くよ」

ああ神様。とうとう私を見放すのですね…

第2音楽室につくと汐によってかわいくメイクされた。

「あとはチーク着けてっと… よし!できた!さすが汐ちゃんだわ可愛くできたできた」

「え、ありがとう!でもどうしてメイク?これから何するの」

「え、あー、真子を可愛くして一緒に写真撮りたかったんだよね」

「え、珍しいじゃんあたしと写真とりたいなんて」

「だって3年生は同じクラスなれるか分かんないじゃん。今日が最後かもしれないんだよ??」

そっか。汐と離れるかもしれないんだ。
まって千広と離れるかもしれないのか、来年同じクラスになれるかわかんないんだ。
そう思ってるとぽろぽろと涙が出てきた

「真子どうした!?メイク気に入らなかった!?」

「ううん、そうじゃないの。来年汐と離れるのも嫌だし、千広とも離れたくないの。あたしやっぱり今日千広に好きって言えばよかったって今更後悔してるの。」

神様、私は見放されてると思ってたけど、本当は違ったんだね。

「真子…もー今日は沢山泣きな。」

汐のその言葉を聞くともっと沢山涙が溢れてきた。

< 3 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop