私はそんな先輩が。
朝日が登り、部屋に日が射したことによって目が覚めた。
ついに今日は、大里先輩にあげる日!
実習よりもこっちが大事っていうのは内緒。
少しの緊張を覚えながらも、いつもと同じように準備をして、いつもと同じように学校へ来た。
でもしっかりと、紙袋と手紙を持って。
無事に計量とシュークリームが完成した。
真上にあった太陽も見上げずに見えるような位置に来た。
さて、最後の勇気を振り絞って…。
私たちは一足先にHRが終わって、木村先輩を待っていた。
私の手には紙袋があった。
その紙袋の中には、今日作ったシュークリームと手紙。
これを木村先輩に渡したら、大里先輩のもとへ…。
あぁ…。
緊張で心臓とお腹がぶっ壊れそう…。
木村先輩もHRが終わったみたいだ。
「あの、先輩。
これ大里先輩に渡していただけますか?」
「うん!もちろん!
渡しとくね。」
「はい!ありがとうございます!
よろしくお願いします!!」
「おう!
じゃ、今日はこの辺で!
じゃあね!気をつけて帰るんだよ!」
「はい!
先輩も部活頑張ってください!」
ヒラヒラと手を振る先輩を二人で見ていた。
こうして、渡すことができ、その夜に大里先輩に渡せたというLINEが美香からきた。