はじめて知った世界の色は
瞳のラピスラズリ
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それから時間は過ぎて、考えられないくらい私は穏やかな学校生活を送っていた。
「あ!翠、またスマホのカバー変えたの?可愛いね」
「うん。駅前の雑貨屋で。あれ?由実たしかメガネのフレーム見にいくから駅前に行くって言ってなかった?その時に一緒に雑貨屋も見にいこうよ!」
「わーうん!楽しみだなあ」
あれから私たちはずっと一緒にいるようになって、教室でもこうして話は尽きない。
由実との距離を縮めるキッカケになってくれたエメラルド……いや、ミルクは今も由実の家で飼われていて、たまに可愛い写メを見せてくれる。
あの一件以来、エリたちは大人しくなって私に嫌がらせもしなくなった。
むしろ最近はあんなにエリを取り巻いてた女子たちもバラけるようになって、休み時間にエリと一緒にいるのは数人だけ。
「あ、そういえば私噂で聞いたんだけど……」
由実が私にコソッと耳打ちをした。