はじめて知った世界の色は
キッカケは些細なことだった。
高校1年生の時に同じクラスだった〝宮原エリ〟と2年生でも同じクラスになって、これから楽しい日々が待っていると信じていた春。
エリに年上の彼氏ができてからエリは変わった。
見た目も考え方も派手になって、学校でも目立つ人たちとばかり遊ぶようになった。
どうやら彼氏はそういう派手な女の子がタイプだったらしく、エリもそれに近づこうと努力していた。
だけどそれはだんだんとエスカレートしていって、夜遊びや悪いこともするようになった。それを友達だった私に強いることもあった。
だからハッキリと私は言った。
『少しムリしてるんじゃない?全然エリらしくないよ。彼氏のことだって前に万引きするように言われたって言ってたじゃん。そんな人と一緒にいたらダメだって!エリにはエリに合う人が他にもいるよ!』
全てエリを想って言った言葉だった。
それなのに『私の彼氏を取ろうとしてる』と言いがかりをつけられて、次の日から私へのいじめが始まった。