絶対に、離さないで。(仮)
プロローグ
"天宮楓はロボット人間だ"
誰もが彼をそう呼ぶ。
艶やかな黒髪、陶器のような白い肌、すらりと伸びた手足。
完璧な容姿は、すれ違う誰もが1度は振り返るだろう。
しかしながら、彼には大きな欠点があった。
無口、無表情、無関心。
まるで、人間の皮を被ったロボットのような、鋼の心なのだ。
一体どこへ置いてきたのか。
誰も知りはしない。
知ることすら疎むだろう。
ただ1人を除いては___