幼なじみじゃ、なくなった夜。






ガタ、と突如椅子から立ち上がった私を、気怠そうに髪の毛をいじっていた愛理が驚いたように見上げる。




「どしたの、夏帆」



「あー…私、先戻ってるね」




なんだろう。



なんだこの感じ。





背中に三人分の視線を感じながら、私はそそくさと社食を後にする。






バカみたい。



何でこんなに逃げたくなるんだろう。
















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