幼なじみじゃ、なくなった夜。
「あ、そうだ。夏帆、次の金曜は予定いれないでね」
「次の金曜?今のところ何もないけど、何かあるの?」
「久しぶりに飲み行こうと思って♡」
スマホから顔を上げた愛理が、ニッコリ、天使の微笑みを私に向ける。
「あー、いいよ?じゃぁお店探しとく」
「いや、お店はもう決まってるから!大丈夫♡」
「あ、そ?」
「うん♡」
やけにニコニコしている愛理が少し引っかかったが、まぁいいかと大して気にも留めず、私はスマホのスケジュール管理アプリに“愛理と飲み”と予定を入れた。
…この時、何でもっと追求しなかったのかと
後悔するのは、もう少し後の話だったりする。