幼なじみじゃ、なくなった夜。
どうやら私は何者かに毒殺される可能性があるらしい。
毒って。
怖すぎるんですけども!!!
誰かの視線を感じる度に愛理の言葉が過るせいで気の休まらないまま仕事をこなし、ようやく本日の業務も終盤
。
部長に頼まれた資料を他部署へ届けるためエレベーターに向かうと、ちょうど上に向かうエレベーターの扉が閉まるところだった。
「待って…!」
昔からついつい、駆け込み乗車をしてしまうタイプ。
バンッ!
思わずダッシュしてエレベーターの扉に手をかけると、ほぼ閉まりかけていた扉が再びゆっくりと開いた。
よっしゃ、ギリ間に合った!!
「すみませ…」
ホッとして顔をあげると、
「…はやく乗れよ」
エレベーターを止めたまま固まっている私を、怪訝そうに榎波が見ていた。