幼なじみじゃ、なくなった夜。





「ちょっとどういうつもり!」




先頭に立って私を睨みつけているのは、グループのリーダー格である荒井さん。



「今日、榎波くんのこと無理矢理誘ったりして!」



「別に無理矢理誘ったわけじゃ…」




「じゃぁなんで英理が今日会う予定だったのにキャンセルされなきゃなんないわけ!?あんたが無理矢理誘ったからでしょ!?」




英理、こと栗田英理さん。


学年一可愛いと噂される彼女は、当時の榎波の彼女だった。



怒る荒井さんの後ろで、栗田さんがみんなに肩を抱かれ慰められている。





「幼なじみだからって調子乗らないでよね。
あんたなんて幼なじみじゃなかったら、榎波くんの隣にいることすら許されないんだからね!」





< 144 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop