幼なじみじゃ、なくなった夜。
「舞香、相変わらずだね。朝からテンション高いな〜」
『は?もしかして夏帆、今起きたの?』
「え?」
怪訝そうな舞香の声に、スマホを耳から離して時間を見てみると…
「うそっ!?もう1時!?」
もう今日が半分も終わってしまっているなんて。信じられない…。
『夏帆も相変わらずだね。高校の時から、朝礼ギリギリセーフで飛び込む名人だったもんね〜』
「ちょっと、余計なこと思い出さなくていいから!」
…不思議だ。
舞香とは高校時代毎日のように一緒にいたけれど、もうかれこれ、2年ほど連絡を取っていなかった。
でも、まるで昨日も一緒にいたみたいだ。話せばすぐに、あの頃のような距離にいる。
「で?電話なんて珍しいじゃん。
何かあったの?」
『もちろん同窓会のことだよ。
もちろん、夏帆来るでしょ?』
あー…やっぱりそのことか…。