幼なじみじゃ、なくなった夜。
「榎波!?どうしたのこんな所で」
「お前もな?」
そして自然な仕草で私の隣に腰をおろすと、じ、とその日本人にしては色素の薄い茶色っぽい瞳で私を見る。
「なんか悩み事?」
「…え」
「夏帆、昔からなんか悩み事あるとバカ食いすんじゃん」
当たり?と口角をあげてみせた榎波に、心の中を見透かされたようで心臓がドキ、とした。
「…はずれ。ただお腹空いてただけだよ」
「ふーん。そっか」
だって私の悩み…榎波だし。