極甘求婚~クールな社長に愛されすぎて~
「演技?え?そうなんですか?!」
だとしたら私がしたことは余計なお世話じゃないか。
東さんが演じる理由はただひとつ。
桧山さんの気を引きたいからなのに。
勘違いした私が一番近くにいてしまったなんて。
「ははーん。やっぱり気付いていなかったのか。まぁ、勝俣くんはああいう演技が出来るタイプじゃないから分からなくても仕方ないか」
そう言って会話に加わってきたのは今日も美顔ローラーを頬に当てている所長。
「いつからそこに?!」
休憩室の扉はしっかり閉めておいたのに、開いたことにまったく気が付かなかった。
それより…
「ケーキ!」
「そんなに慌てて隠さなくてもいい。俺は甘いものは苦手だから」
そうは言っても椅子に腰掛けた所長の元になにもないのは忍びない。
「これ良かったら」
まだ口を付けていないコーヒーを差し出し、自分の分を淹れ直す。
その間、桧山さんが中断された話を再開した。
「所長もあれが演技だって分かってたんですか?」
「あれだけ露骨に桧山くんに対してアピールしてたら普通は分かるよ。それなのに勝俣くんときたら、いつまでも東社長の側にいるから『何やってるんだ』って思ってたよ」
だとしたら私がしたことは余計なお世話じゃないか。
東さんが演じる理由はただひとつ。
桧山さんの気を引きたいからなのに。
勘違いした私が一番近くにいてしまったなんて。
「ははーん。やっぱり気付いていなかったのか。まぁ、勝俣くんはああいう演技が出来るタイプじゃないから分からなくても仕方ないか」
そう言って会話に加わってきたのは今日も美顔ローラーを頬に当てている所長。
「いつからそこに?!」
休憩室の扉はしっかり閉めておいたのに、開いたことにまったく気が付かなかった。
それより…
「ケーキ!」
「そんなに慌てて隠さなくてもいい。俺は甘いものは苦手だから」
そうは言っても椅子に腰掛けた所長の元になにもないのは忍びない。
「これ良かったら」
まだ口を付けていないコーヒーを差し出し、自分の分を淹れ直す。
その間、桧山さんが中断された話を再開した。
「所長もあれが演技だって分かってたんですか?」
「あれだけ露骨に桧山くんに対してアピールしてたら普通は分かるよ。それなのに勝俣くんときたら、いつまでも東社長の側にいるから『何やってるんだ』って思ってたよ」