極甘求婚~クールな社長に愛されすぎて~
驚いた。
まさか想いが繋がるなんて。
自宅のアパートに帰って来てからも興奮冷めやらぬパニック状態。
どうやって帰って来たのかほとんど記憶にない。
記憶にあるのは告白の返事をもらった直後に紬の携帯電話が鳴り、外出の時間が来たからと言って別れたこと。
いや、違う。
その部屋を出ようとしたのになぜか戻って来たんだ。
忘れ物をしたと言って…
「そうだ!」
キスされたんだ。
唇じゃなくて頬にだったけど、キスの後、至近距離で見つめられて、「今度ふたりきりで食事に行こう」って言われて。
心臓が破裂するんじゃないかというくらいドキドキした。
「わぁ!もう!信じられない」
解任されるかもしれないということしか想像していなかっただけにこの結末に頭が付いていかない。
私が紬と結婚だなんて。
「夢か?うん。そうだよ。これは夢だよ!」
こんな都合のいい話は有り得ない。
決戦は明日なんだ。
今は願望の夢を見ただけ。