失恋は目に見えている
蒼は私の手をとった。

これが最後の握手。

そう思った瞬間、蒼が私の手を引っ張った。

私は蒼の胸に飛び込んだ。

「ありがとう、俺もお前と友達で良かった。」

私はもう、身体中の水分を
全て出すように泣いた。

「もう。涙、これで拭いとけ。」

蒼がチェック柄のハンカチを出した。

「ありがと。」
「じゃあ。俺、行くわ。」

蒼は車に向かった。
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