失恋は目に見えている
「蒼、また寝てたでしょ。」

私は休み時間、蒼の席に行った。

「先生にバレないからOK。」
「そういうことじゃない!」

それから私たちの趣味、
プロ野球観戦の話をしていた。

「蒼、2組の女子が呼んでる。」

クラスメートが蒼を呼ぶ。

「えっ、またぁ?」

私がそう言う。
蒼はモテる。
顔もカッコいいし、運動もできるから。

「いってらっしゃい。」

私がそう言って送りだした。

胸の奥がきゅっと締められるを感じた。
私は蒼との話を邪魔されたせいだ、
全部寒さのせいだと思った。

その日の間、なぜか蒼の顔を見れなかった。
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