桜雅〜何度でも愛す〜
「…拳はな、ただ人を殴るための
ものじゃねえ」

そういって語り出した目の前の男。

最初は、何言ってんだとしか思わなかった。

「人は何かを守りたいと思えば

その分強くなるんだ。

体だけじゃねえ、心もだ。

守りてえ何かがあるから

それを守るために戦う。

お前にはまだ守りてえものはねえだろうが

これから作っていけばいい。

仲間でも恋人でもいい

その大切なやつを

守るためにその拳を使え」
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