リト・ノート
善は急げと、そのまま準備して羽鳥の家にリトを連れていくことにした。幸い途中で誰にも会わず、羽鳥が住むマンションに到着する。
玄関先で渡して帰るわけにもいかず、結局部屋までついていって学習机の上に鳥カゴを置いた。
美雨の部屋ほど広くなく、書籍数冊と洋服が無造作に積み重なっているベッドと黒いディスプレイのPCが自己主張していた。
年の近い男の子の部屋になど入ったことがない美雨には他と比べようがないが、男子の部屋としては汚い方でもないのではと思えた。
「もう少しなんとかならないのか、この部屋は」
それでも早速苦情を言うリトのために「片付けて欲しいって」と羽鳥に伝える。
「いつもより片付いてるけど」と悪びれない羽鳥にリトが体を膨らませて威嚇するようなポーズをとった。
「頑張ってね、リト」と声をかけると、「頑張るのは羽鳥だ。身体に異変があったら君に助けを求めに行くよ」と返してくる。
笑っている美雨を見て「なんか言ってる?」と聞く羽鳥にもそのまま伝えた。
「どうやって助けを求めるんだよ」
と苦笑する羽鳥に、その気になればどこででも受信することができるらしいとは言えなかった。
玄関先で渡して帰るわけにもいかず、結局部屋までついていって学習机の上に鳥カゴを置いた。
美雨の部屋ほど広くなく、書籍数冊と洋服が無造作に積み重なっているベッドと黒いディスプレイのPCが自己主張していた。
年の近い男の子の部屋になど入ったことがない美雨には他と比べようがないが、男子の部屋としては汚い方でもないのではと思えた。
「もう少しなんとかならないのか、この部屋は」
それでも早速苦情を言うリトのために「片付けて欲しいって」と羽鳥に伝える。
「いつもより片付いてるけど」と悪びれない羽鳥にリトが体を膨らませて威嚇するようなポーズをとった。
「頑張ってね、リト」と声をかけると、「頑張るのは羽鳥だ。身体に異変があったら君に助けを求めに行くよ」と返してくる。
笑っている美雨を見て「なんか言ってる?」と聞く羽鳥にもそのまま伝えた。
「どうやって助けを求めるんだよ」
と苦笑する羽鳥に、その気になればどこででも受信することができるらしいとは言えなかった。