リト・ノート
だが翌日の休み時間、廊下でうっかり目が合ってしまった羽鳥に話しかけられた。
「なに無視してんの」
「ごめん。なんて書こうかと思って決められなくて」
「中園って、しゃべるのだけじゃなくて書くのも苦手?」
意外と怒ってはいないようだ、と美雨は少し力を抜いた。
「そうじゃないけど、見られるとかあるかもしれないし」
「俺が信用できないってこと?」
今度は呆れたように言われて慌てて首を振る。
「ママが、見るかもしれないから」
美雨のスマホはパスワードをかけずにリビングに置いて寝ることになっている。ママがいつ何を見ていても文句は言えない。
伝わるようにちゃんと説明しなくちゃと思ったけれど、羽鳥はそれ以上の説明を求めなかった。
「わかった。連絡したいときは通話でやる。録音したりはしない。そのくらい信じられるだろ」
言うだけ言って、歩いていってしまった。いつまでも2人で話しているのも目立ちそうだから、ありがたいことだった。
「なに無視してんの」
「ごめん。なんて書こうかと思って決められなくて」
「中園って、しゃべるのだけじゃなくて書くのも苦手?」
意外と怒ってはいないようだ、と美雨は少し力を抜いた。
「そうじゃないけど、見られるとかあるかもしれないし」
「俺が信用できないってこと?」
今度は呆れたように言われて慌てて首を振る。
「ママが、見るかもしれないから」
美雨のスマホはパスワードをかけずにリビングに置いて寝ることになっている。ママがいつ何を見ていても文句は言えない。
伝わるようにちゃんと説明しなくちゃと思ったけれど、羽鳥はそれ以上の説明を求めなかった。
「わかった。連絡したいときは通話でやる。録音したりはしない。そのくらい信じられるだろ」
言うだけ言って、歩いていってしまった。いつまでも2人で話しているのも目立ちそうだから、ありがたいことだった。